低用量ピルでニキビ治療
治りにくい大人ニキビや月経前に悪化するニキビの治療には、低用量ピルが処方されることがあります。
しかしピルであれば、どのピルでもニキビ改善効果があるわけではありません。
卵胞ホルモンであるエチニルエストラジオールが1錠中、0.025mg未満を超低用量ピル、0.03〜0.035mgを低用量ピル、それ以上を中用量ピルと呼びます。
ニキビ治療に効果があるためには、エチニルエストラジオールが1錠中0.02mg必要になり、ほとんどのピルはこれに該当します。
重要なのは黄体ホルモンで、黄体ホルモンは発売の古い方から第1世代、第2世代・・・というようになっています。
この中でニキビに効果があるのは第3世代以降になり、それに該当するピルはマーベロンやヤーズ、ダイアン35になります。
特にダイアン35に含まれる黄体ホルモンの酢酸シプロテロン(第3世代)は、男性ホルモンを抑える作用が最も強く、よりニキビや多毛に効果があります。
ニキビに対するシプロテロンを配合した低用量ピルの治療効果は、1,462名の女性を対象とした長期的な臨床試験で確認されています。
臨床試験の対象になった女性は、中度から重度のニキビなど男性ホルモンの活性化している兆候が認められた患者です。
シプロテロンを配合した低用量ピルの服用を継続した結果、3ヶ月で38%、12ヶ月で91%の割合でニキビの改善が認められました。
臨床試験の結果は、シプロテロンとエストロゲンの継続服用する期間の長さに比例して、より症状が明確に改善することを示しています。
臨床試験では、胸、腹部、顔に発症した多毛症の改善も認められています。
シプロテロンを配合した低用量ピルの服用前に比べて、胸の症状では95%、腹部の症状では82%、顔の症状では60%の改善が認められました。
もちろん個体差がありますので、すべての人に同様の効果あるとは言い切れませんが、ニキビ治療のためにピルを飲むのであれば、まずダイアン35から飲み始めるのがいいと思います。
ニキビ治療のための低用量ピル
★ヤーズジェネリック(Drospera3mg/0.02mg)